自慢の逸品 3
アメリカのビジネス書には「この人は、こういうところにケチるのかと、低く見られてしまう」と注意している本があります。
やはり、3万円から5万円くらいの万年筆を持ち出して、相手を軽く威圧する方が対談の運びもスムーズに行くはずでしょう。
このごろ、万年筆の売り上げが増加しているそうですが、それはステータスシンボルとしての万年筆の役割と、書き進むときの指先に感じる悦楽といった醍醐味に人々が気づいたからなのでしょう。
アンティーク万年筆まで関心が伸びると、楽しみはいっそう深くなります。
世には意外に万年筆マニアが多くて、そういう人たちが出会うと目を輝かして話し込みます。
モンブランの何番を香港で手に入れたとか、ウォーターマンが何年記念に良いものを発売したとか、話はつきることがありません。
現代の君子の交わりとも言いたくなる優雅な趣味でしょう。
そういうわけで、万年筆は私の文房具コレクティングのひとつとなっています。
深夜執筆に疲れたとき別な万年筆を取り出して、書き味を楽しむことなど、やってみた人でないと分からない深みのある悦楽です。
そして、少なくとも20本くらい持ち味の違う万年筆を手元に置いて試してみないと、奥深さに到ることは出来ないかもしれません。
・・・かといって、ちょっとしたホテルの一泊分くらいの予算で買えて長く楽しむことができるのだから、誰にでもできるエレガントな趣味なのです。
さらにハミルトン ベンチュラなどの時計をつけていれば、女性にも高感度が高いですね。